大人が愛用したくなる文具
Craft Design Technology
大人が愛用したくなる文具
Craft Design Technology

「用の美」を再評価し、メイドインジャパンの真髄を世界に発信することを目的に誕生した文具ブランド「Craft Design Technology」。たしかな機能性と洗練されたデザインを備えた、大人が愛用したくなるステーショナリーをご紹介します。

オフィス空間を快適に整える

Craft Design Technology (以下、CDT)は、モノづくりを通じて快適な空間の創造を提案するブランド。匠の技術(クラフト)と日本の革新技術(テクノロジー)をデザインで結ぶ三位一体型のプロジェクトです。第一のステージとして「オフィス空間のリノベーション・イノベーション」を掲げ、2005年にローンチしました。
プロダクトデザインとして展開するステーショナリーブランドは、日本らしさを感じさせるミニマルなデザインと高い実用性を備えています。ローンチ直後から海外のマーケットにも注目され、20年にわたってメイドインジャパンの「用の美」を国内外に発信してきました。

美しさ、機能性、スイッチの入る愛着

CDTのプロダクトに込められた使命は、オフィス空間を“美しく働ける空間”へとアップデートすること。鉛筆、ペン、ノート、消しゴムなどの消耗品から、ハサミ、朱肉、デスクオーガナイザーといった常備アイテムまで、無駄と隙のないラインアップでデスクトップを美しく機能的に整えます。
「メルセデスやシャネルがドアや蓋の開閉音にこだわるのは、“スイッチの入る愛着”というものをよく理解しているからです。ステーショナリーで言えば、回転式のペンのしっくりとした作動感やノック式のペンの感触でしょうか。ちょっとした操作感がマインドを切り替え、パフォーマンスを高める役割を担っていると考え、細部にまでこだわったモノづくりを心掛けています」と話すのは、株式会社クラフトデザインテクノロジーのCEOでクリエリティブディレクターを務めるAZZAMI(アザミ)さんです。他方ではファッションブランドや大手商業施設、飲食チェーン、宿泊業、書籍などのクリエイティブディレクションを手掛けます。

世界水準のクリエイティブチーム

プロダクトデザインには、「amadana」のクリエイティブディレクションで知られる鄭 秀和(てい しゅうわ)さん率いるインテショナリーズ、グラフィックデザインはライフスタイル誌「Wallpaper*」や「MONOCLE」を世に生み出したTyler Brûlé(タイラー ブリュレ)さんによるウィンクリエイティブが参画し、世界水準のアイテムを発表してきました。

なかでもハサミはブランドを象徴するプロダクトのひとつ。刃とグリップが一体になったシームレスなデザインと人間工学に基づいた利き手を選ばないユニバーサルな構造が特徴です。製造は刀の産地として知られる岐阜県関市で行われ、手に取ってみると、刃の湾曲や重心が絶妙なバランスで設計されています。シンプルな佇まいのなかに日本の匠の技術が息づき、まさにモノづくりとテクノロジーをデザインで結んだ逸品です。

永続させるためのデザインコード

「この20年でステーショナリーを取り巻く環境は大きく変わりました。『書く』より『打つ』が主流になった今だからこそ、手書きの良さやその傍らにあるステーショナリーの存在が際立ってくると感じています」とAZZAMIさんが話すように、変化の激しい時代にあっても常に一貫した佇まいを保ち続けているのもCDTの特徴。ブレのないモノづくりを支えているのが、デザインコードの存在です。
「永続的なブランドであるために、当時国内のステーショナリーブランドとしてはまだ一般的でなかった『デザインコード』の構築を行いました。日本発のブランドとして魂を込めて発信していくためには、日本のアイデンティティをブランドに落とし込むことが重要だと考え、私の生まれ育った京都にタイラーたちを連れていきました。同じものを見て、食べて、日本のものづくりを感じてもらう、まさに合宿でしたね」とAZZAMIさん。
「その後タイラーから上がってきたデザインコードのアイデアには、ブランドカラーに白緑(びゃくろく)、グラフィックパターンには江戸時代から使われている真田紐の織目がモチーフとして使われていました。パッケージの表記にカタカナを採用したのにも驚きました。私たち日本人には見慣れた色や文字が、彼の目には新鮮でエキゾチックに映ったのでしょう」

文具業界の危機から生まれたビジネスモデル

「20数年前、米国の大手文具・オフィス用品チェーンが日本に参入する計画があり、それに対抗するかたちで日本独自の文具・オフィス用品の通販ブランドが誕生しました。おかげで日本の市場は守られましたが、通販ブランドの成長や少子化の加速などを背景に、町から文具店が消えてしまいました。さらに通販ブランドがPBの生産を強化したことで価格競争は激しくなり、結果的に文具メーカーの市場は圧縮されてしまったのです」

そこでCDTが新たなビジネスモデルとして提案したのが、アライアンスでした。通常はライバルとされている同業他社がひとつの思想のもとでモノづくりをするという考え方です。ぺんてるの「シャープペンシル」やZEBRAの「シャーボ」といった、老舗メーカーの普遍の名作を継承したCDTモデルが誕生しました。 「市場を奪い合うのではなく、各社の得意分野を保ちつつも負担を分担しながら、新たな文具の在り方を世界へ発信していく。アライアンスのメリットとして、私たちのバックグラウンドを生かした市場の開拓と共有を提示しました。保守的な業界なので横並びに抵抗を感じられることも多く、簡単なことではありませんでしたが、いくつかの老舗のメーカーが率先して理解を示してくださったことで前進しました。今思えばこの仕組みづくりがCDTの最初のデザインと言えるのかもしれません」とAZZAMIさんは当時を振り返ります。

愛用するものを見つめ直す

ローンチから20年を迎えたCDTでは、20周年記念アイテムを開発中。また次のステージとして、居住空間や医療空間のイノベーション・リノベーション、さらには新しいメディアの開発も見据えていると言います。
「コンサルというのは、言ってしまえば机上の空論です。理想を言うものの、在庫や物流のことは現場任せです。CDTでは在庫を抱え、物流に乗せるということを自分たちでやってきました。生みの苦しみだけでなく、運営の苦しみも味わってきたからこそ、これまでにない視点で新たな挑戦ができるのではないかと感じています」

CDTは、全国の蔦屋書店をはじめセレクトショップやミュージアムショップなどの取扱店で購入ができます。自分用にはもちろん、ノートやペンがパッケージされたギフトセットは贈り物としてもおすすめです。
ステーショナリーを揃えると理屈なく気持ち良く、頭がスッキリと整理されるものです。仕事とプライベートの境界線が曖昧になっている時代だからこそ、愛用するものを通じて自分らしい快適な仕事空間を見つめ直してみてはいかがでしょうか。

Craft Design Technology

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https://www.craftdesigntechnology.co.jp

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