ラグジュアリーなクルーズを求めるゲストの期待に応えてきたリージェント セブンシーズクルーズ。「An Unrivalled Experience®(比類なき体験)」を体現するブランドの舵取りは、同社で初めてとなる女性のリーダーに託されました。ポストパンデミックの運行再開という重要なタイミングにおいて、新造船「セブンシーズグランデュアー」に続き、リージェント史上最長の154泊となる2026年のワールドクルーズ「センス・オブ・アドベンチャー」を発表。ラグジュアリークルーズラインというカテゴリーを牽引するアンドレア・デマルコさんにはどのようなクルーズの未来が見えているのでしょうか。
いよいよ日本でも外国のクルーズ船の受け入れが再開しました。国土交通省によると、2023年は200本以上の国際クルーズ船の運航が予定されているようです。
「ついに日本へ来ることができて感激しています。私たちが誇るセブンシーズエクスプローラーにとっても、初めて日本の皆様にご紹介できる機会となりました。この船では2025年までに日本発着のクルーズを計16本実施する予定で、今年は春に4本と秋に3本の計7本を予定しています。2023年のクルーズはほぼ完売し、ラグジュアリーに対するお客様からの期待の高さを感じています。新しく完成した『東京国際クルーズターミナル』や横浜の客船ターミナルを中核にした『ハンマーヘッド』など、国際ターミナルも充実した素晴らしいロケーションですね。ユニークなエクスカーションを特徴とするリージェント セブンシーズクルーズにとって、日本の寄港地はとてもエキサイティングです。桜が例年より早く咲いたこともあり、とても幻想的な景色に興奮しています。今日のピンク色のドレスはマイアミで買ったものですが、お花見のシーズンに合わせて持ってきました。日本に来られることを本当に楽しみにしていたのです」
20年近くにわたり、クルーズ業界で経験を積んできたと伺っています。社長就任にあたって抱負をお聞かせください。
「私たちは未曾有の世界的なパンデミックにおいて、運行再開という重要タイミングでマーケティングやセールスを担当してきました。それは、信頼できるリーダーシップと優秀なスタッフによるサポート、そして最前線で奮闘するすばらしいチームに支えられていることを実感する貴重な機会でもありました。私の使命は、彼らの魅力をより多くの人に知ってもらうことです。そして、ネクストレベルのクルーズ体験をお客様に提供することだと思っています。それは、ソフトとハードの両面であり、ハード面では滞在する船の快適さと安全性が重要。そしてソフト面では初寄港地の開拓など、冒険心をかき立てるリージェントでしか体験できない旅を提供することです。現在、500を超えるデスティネーションにゲストの皆様をお連れしていますが、より安全で快適な船の旅を多くの人に体験してほしいと思います」
つい先日、154泊というリージェント史上最長の世界一周プログラムも発表されましたね。
「2026年のワールドクルーズ『センス・オブ・アドベンチャー』は、リージェントを象徴するプログラムのひとつです。世界初の全室スイート、全室バルコニー付きのラグジュアリークルーズ船『セブンシーズマリナー』で、154泊という時間をかけておよそ4万海里(約74,000km)を走破し、6大陸、41カ国、77寄港地を訪れるドラマチックなプログラムです。リージェントの船が初めて寄港する場所としては、ニューカレドニア群島・ロイヤルティ諸島のリフー島とマレ島、手つかずの自然が残るインドネシアのワインガプ(スンバ島)が加わります。47カ所のユネスコ世界遺産に訪れることができ、431ものフリーエクスカーションをご用意しました。16の港ではオーバーナイトステイも予定しているので、よりディープな旅行体験をご提供できると思います。これらは、より遠くへ、より長い旅を求めるゲストのニーズによって誕生しました。まさに世界の果てまで旅をする冒険旅行です」
さらに、2023年11月には新造船「セブンシーズグランデュアー」でのクルーズもスタートしますね。
「『セブンシーズグランデュアー』は、リージェントの30年にわたる集大成として誕生します。私たちが自信を持ってお届けするクルーズ船団に加わる6隻目の船で、初クルーズにはカリブ海と地中海での18クルーズと2度の大西洋横断クルーズが予定されています。また、初就航を記念したクルーズコレクションには、大反響だったイタリアのベニス(トリエステ)からスペインのバルセロナに至るアドリア海と西地中海7泊のクルーズも追加されています。弊社のコンセプトである“完璧の継承”をまさに具現化した船ですが、ただ伝統を守るだけではありません。気鋭のデザイン集団『Studio DADO』によるワクワクする空間設計や、海上で永久保存される初のファベルジェエッグ『Journey in Jewels』など、進化したラグジュアリー体験をお届けします。さらに、エピキュリアン(享楽主義者)をコンエプトにした食体験は、グルメなゲストを満足させることでしょう。この体験を間もなく提供できることがうれしいです」
クルーズ業界におけるリージェントの最大の強みはどのような所にあると考えていますか?
「それは“人”です。コロナ禍で離ればなれになったスタッフと再会できたとき、受け継いだ最大の資産が仲間であることを実感しました。本当に大変な時期でしたが、ほとんどのスタッフが戻ってきてくれたことに、リージェントの強みを感じています。スタッフはゲストのことをとてもよく理解しており、その積み重ねはマーケティングリサーチなどを遙かに凌駕するリージェントの歴史そのものです。『ナビゲート・ザ・ワールド』という132泊の世界周遊プログラムから戻ってきたゲストが、私にスタッフのことを紹介してくれたのですが、そのファミリーのような雰囲気に感動しました。それは、リージェントというブランドの心地よさや体験のクオリティに直結しているのだと思います。私自身がもっと彼らの魅力を知るために、クルーと一緒にランチをしたりしながら現場の声も大切にしています。この感動を分かち合える仲間が増えていくように、私たちはベストを尽くしていきたいです」
そもそもクルーズに興味を持ったきっかけについて、「私自身、最初はクルーズに興味はなかった」とアンドレアさんは話します。しかし、たまたま友人に誘われてカリブ海クルーズに参加し、重い荷物を運ぶことなく、ホテルや街ごと移動している快適さ、目覚めるたびに新しい世界が広がる経験に感動したそうです。コロナを経験した現在では医療設備もさらに充実し、旅行において最も安心できる移動手段となりました。さらに、ワーケーションやテレワークといった働き方の選択肢も増え、Wi-Fiなどのテクノロジーも進化したことで旅と生活の垣根はなくなりつつあります。「仕事をしながら旅をして、旅をしながら生活をする。わたしたちはそんな時代を生きているのです」と話すように、ボーダレスな時代に相応しいトラベルスタイルとして、これからのクルーズは新しい可能性を見せてくれそうです。
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