古き良きものに新たな価値を与える(前編)
TWISTED JAPAN
古き良きものに新たな価値を与える(前編)
TWISTED JAPAN

TWISTEDはランドローバー社が製造・販売する「ディフェンダー(※)」を一度すべて分解し、熟練の職人が最新技術とハンドメイドを組み合わせて再構築するブランドです。バリュエンスジャパン株式会社では、2025年9月に実車展示を行うショールームの「Valuence AUTOMOTIVE YOKOHAMA」をオープンしました。レストアともカスタムとも異なる魅力とは、どのようなものでしょうか。

※JAGUAR LAND ROVER LIMITED社のDEFENDER 車両を、Twisted Automotive社が独自に修復及びカスタマイズした車両であり、TWISTEDブランドの車両です。Twisted Automotive社は、JAGUAR LAND ROVER LIMITED社とは一切関係がありません。

実用車として生まれた、ランドローバーの原点

英国のランドローバー社が製造・販売する「ディフェンダー」。2020年にフルモデルチェンジされた本格クロスカントリーSUVですが、最初の発売は1948年に発表された「シリーズI」にまでさかのぼります。

堅牢性、修理のしやすさを追求した実用車で、ランドローバーの原点と言えるモデル。時代の空気感を超越したシンプルなデザインと圧倒的な存在感は人気となりました。2016年に生産終了したため、オリジナル・ディフェンダーは希少さも増して市場価値が高まっています。

一方で、古い年式の車両には、特有のトラブルや維持などの課題もあります。ラダーフレーム構造による独特の乗り味や現代の車とは異なる操作感など、日常使いには少し工夫や理解が求められる場面もあります。オリジナルの魅力を“味”として楽しむことは愛好家にとって大きな魅力である一方、 その個性と付き合っていくための知識や手間も求められます。

レトロに、新しい解釈を与える

近年、こうしたレトロでアナログな雰囲気を残した車両は、クラシックカーより少し若い「ネオクラシック」や「ヤングタイマー」として注目が集まっています。

オリジナルを維持するストイックな姿勢が評価される一方で、エンジンの「スワップ(載せ替え)」や、修復と改造を同時に行う「レストモッド(Restoration and modification)」などが富裕層を中心に世界的なトレンドになっています。多くの場合、専門的な技術やオリジナルパーツの開発が必要となるため、対象車両を限定した専門のブランドが次々と誕生しています。

そのひとつがイギリスのヨークシャーで誕生した「TWISTED」。オリジナル・ディフェンダーに新しい価値を与えるブランドとして注目されています。

日本で体感できる、TWISTEDの新しい拠点

2025年9月、「TWISTED」の実車展示を行うショールームを備えた拠点「Valuence AUTOMOTIVE YOKOHAMA」が神奈川県横浜市中区新山下に誕生しました。運営は高級輸入車を中心にカーライフのワンストップサービスを展開する「バリュエンスジャパン株式会社」。

イギリス・ヨークシャーで制作された車両の試乗からオーダー内容の検討、発注までシームレスにサポート。日本にいながら、「TWISTED」の思想を体感できる環境が整えられています。バリュエンスジャパン株式会社の営業本部で自動車事業部の副本部長を務める武田 浩則(たけだ ひろのり)さんは、この拠点の特徴を「ブランドとしての価値を大切にしながら、お客様にとって唯一無二の価値を新たに創造する場」と語ります。

ブランドの美学が詰まったカスタム

「クラシックカーやヤングタイマーの世界において、カスタムという言葉はしばしば誤解を生みます。性能を極端に高める改造や、個性を強く打ち出すドレスアップ。自由度の高さが魅力ですが、一方でオリジナルが持っていた価値を失ってしまうことも少なくありません。しかし、TWISTEDが目指しているのは、そのどちらとも異なるアプローチです」と、武田さんは続けます。

ベースとなるのは、1990年から2016年まで生産されていたオリジナルモデルのディフェンダーが中心で、熟練の職人がひとりずつアサインされます。一度すべてを分解し、顧客のオーダーに合わせて組み上げるプロセスは、およそ500時間かかるといいます。塗装の下処理やさび止め、静粛性の向上などの基本性能の向上はもちろん、その内容はまさに“再構築”と呼ぶに相応しいこだわりようです。
エンジンは6.2リッターV8エンジンと2.3リッター直列4気筒ターボエンジンから選択可能。ミッションは従来のマニュアルからオートマ化されているのも嬉しいポイントです。さらに、サスペンションやホイールなどの足回りはTWISTEDオリジナルの専用パーツが採用され、ロゴ入りのブレーキキャリパーが存在感を際立たせます。シートレイアウトから外装、内装、各種装備に至るまで、およそ考えられるすべての理想が思い通りになるのです。

自分だけの価値を求めて

しかし、オーダーのプロセスにおいては、ブランドとして大切にしている美学や思想に基づく一定の線引きもあります。武田さん曰く、「ブランドとしての品格を損なうと判断される仕様は、本国との確認を経たうえでお断りする場合もある」といいます。

それは制約ではなく、ブランドが守り続けてきた美学そのもの。闇雲にオーダーを受け入れるのではなく、ブランドの思想や背景、道具としての実用性、ライフスタイルなどに共感することで、初めて“オリジナル以上の価値”が生まれるのです。

オリジナリティや歴史を尊重しながら、現代の暮らしにふさわしい形へとアップデートする新しいカルチャー。なぜいま、「古き良きもの」に新たな価値を与えることが求められるのでしょうか。その背景には、モノから体験へと価値観が変化していること、そして「自分にとって本当に価値のあるものは何か」を見直そうとする人たちの存在があります。これは、運営母体にあたるバリュエンスホールディングス株式会社が掲げる“循環をデザインする”という思想に通じるもの。後編では、代表の嵜本 晋輔(さきもと しんすけ)さんに、その想いを伺います。

Valuence AUTOMOTIVE YOKOHAMA

〒231-0801 神奈川県横浜市中区新山下2-5-9
Tel.0120-152-008(045-900-6248)
営業時間:10:00~18:00
定休日:年末年始・他指定定休日あり

https://valuence-automotive.com/

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