リニューアルしたノーティカで行く
オーシャニアクルーズの旅(前編)
リニューアルしたノーティカで行く
オーシャニアクルーズの旅(前編)

2022年に全面改修が施されたオーシャニアクルーズの「Nautica(ノーティカ)」。台湾の台北を出発し、韓国と日本を周遊する12日間のプログラム「Eastern Endeavor(イースタン・エンデバー)」の一部区間に乗船し、その魅力を体験しました。安全で快適な旅行手段として改めて注目を集めるクルーズトリップ。「洋上最高の美食」で知られるノーティカの旅では、どんな体験が待っているのでしょうか。前編では洋上の美食を追求した船旅の魅力を、後編では寄港した韓国の済州(チェジュ)島と釜山(プサン)でのエクスカーションプログラムをご紹介します。

美食とラグジュアリーを追求するクルーズライン

クルーズには若者や家族連れをメインにしたエンターテインメント性の強いものから、ドレスコードを求めるシックな豪華客船までさまざまな種類があります。オーシャニアクルーズは、上質なサービスと中型サイズの客船を活かした寄港スケジュールを特徴とし、リラックスしながらもエレガントな雰囲気が楽しめるとあって幅広い層に人気です。時代とともに変化する顧客ニーズに合わせて、ゆったりとしたパーソナルスペースや充実した共有空間に加え、洋上とは思えない究極のグルメ体験、そして各地のユニークなデスティネーションプログラムを開発してきました。ラグジュアリークルーズラインを代表するブランドのひとつとして、ゆったりとした船旅を求める旅行者に人気のブランドです。

中型でゆったり過ごせるノーティカ

今回乗船した船は、2022年に全面改装された「ノーティカ」。巨大化が進むクルーズ船の中では比較的小ぶりですが、それでもクルーズターミナルに停泊している様子はなかなかの迫力です。内部にはスペシャリティダイニングを含む4つのレストラン、ラウンジやバーにシアター、ライブラリーなどのパブリックスペース、フィットネスジムに「アクアマールスパ」などのウェルネスセンターも備え、限られたゲストにとって魅力的な設備が整っています。レジデンススタイルのスイートと機能的でゆったりとしたステートルームは全部で342室あり、70%の客室にはプライベートバルコニーが付いています。ゲスト一人に対するスタッフの割合も高く、パーソナルタッチのサービスを求めるゲストニーズに応えています。

モダンに生まれ変わった船内のデザイン

船内に一歩足を踏み入れると大理石やシャンデリアの醸し出す重厚感と、煌びやかでありながらもくつろげる落ち着いたデザインに包まれます。ネオクラシックな素材使いと、古き良きアメリカの邸宅に招かれたようなリラックスした雰囲気が絶妙にマッチし、派手さよりもくつろぎを印象づける内装です。私たちが滞在した客室も白や紺、グレーなどのシンプルなカラースキームでまとめられているのがとてもモダンな印象でした。それでいてインテリアのクラシックなテイストが良いアクセントになり、全体的なムードは実にエレガント。タオルやリネン類なども柔らかな肌触りが心地よく、クローゼットに備えられているカシミヤのブランケットがうれしい心配りです。普段のライフスタイルに馴染むデザインは、長期滞在でもストレスなく過ごせる秘訣といえそうです。

食の楽しみをもっと自由に

美食やエンターテインメントなどのテーマ性に富んだプログラムは、オーシャニアクルーズを選ぶ重要なポイントです。正装不要のメインダイニング「グランドダイニングルーム」は、オーセンティックな雰囲気でありながら「オープンシーティング制」となっており、いつでも好きなタイミングで食事をとることができます。カジュアルなクルーズ船であればフリースタイルも多いのですが、このクラスのクルーズで食事の時間に制限がないのはうれしいポイント。ワインとのペアリングでシェフ自慢のコースを堪能するのはもちろん、スパ監修のヘルシーな「活力メニュー(VITALITY CUISINE)」が用意されているあたりに健康志向のニーズを感じます。ロブスターやラムチョップ、アジアンフードのビュッフェが人気の「テラスカフェ」やシーフードグリルなどの軽食をプールサイドで楽しめる「ウェーブスグリル」など、そのときの気分や体調に合わせて食事の時間を有意義に過ごせます。

旅を盛り上げるステーキハウス

長期間の船旅において、自由に美味しい食事を楽しめる快適さは計り知れません。スペシャリティレストランのひとつ「ポログリル」は、アメリカの伝統的なステーキハウスをイメージしたグリル料理が自慢。じっくりとドライエイジングされたUSDAプライムビーフのみを使用し、洋上とは思えない重厚な空間で格別のステーキを楽しめます。リブアイやフィレ・ミニョンなどを好みの焼き加減でいただくあの高揚感を船で楽しめるとあって、エクスカーションの前に予約をしていくゲストも多いようです。スタッフにおすすめを尋ねると「32ozの骨付きリブは絶品ですが、バランス良く堪能するならロブスターテールやシーフードとフィレを盛り合わせた“Surf & Turf”がベスト」とのこと。ノンアルコールのワインも用意されているので、お酒が苦手な方でも一緒に楽しめるのはうれしいですね。

船を下りても行きたいイタリアン

そして、もうひとつのスペシャリティレストランが「トスカーナ」。店名のとおり、イタリア中部のトスカーナ地方に伝わる郷土料理を中心に、カプレーゼやラザニアなどの伝統的なイタリア料理を楽しめます。濃厚なソースアメリケーノが絡む手打ちパスタや、デクパージュされる魚介のムニエルなど、どこか親しみを覚える味わいに気分が和みます。ちなみにトスカーナとポログリルは同じDeck10(10階)の隣同士にあり、スタッフも行き来しているためどちらかでオーダーした内容からおすすめを提案してくれることも。ワインに至ってはオーダーしたボトルワインを飲みきれなかった場合、部屋に届けてもらうだけでなく次回の予約時にどちらのレストランでもサーブしてもらうこともできます。この親密なサービスが実に心地よく、一日を振り返りながらグラスを傾けるひとときに華を添えます。

隠れ家のような居心地の良さ

滞在中にはオーシャニアクラブのメンバーのためのパーティにお招きいただきました。今回乗船したゲストの国別ランキングの発表や、リネンキーパーなどのスタッフに対する表彰など、司会者の巧みな話術と相まって熱狂といってもいい盛り上がりを見せていました。ひとしきりセレモニーが終わると、ドレスアップをしたゲスト同士があちこちで乾杯しながら、久しぶりの再会などを祝っています。バンドによる演奏に身体を預け、古き良き時代を偲びながらいまを目一杯楽しんでいる様子に、それぞれの人生が詰まっているように感じます。あるゲストが、このアットホームな雰囲気を「隠れ家(hideaway)のような心地よさ」と表現していたのですが、それはスタッフの目が十分に行き届くパーソナルタッチの雰囲気によるものでしょう。ゲスト同士やスタッフと顔見知りになれるこの距離感こそ、オーシャニアクルーズの最大の魅力といえそうです。

クルーズの醍醐味エクスカーション

後編ではクルーズトリップのもうひとつの魅力であるエクスカーションプログラム(寄港地ツアー)をご紹介します。客室に毎晩届けられる「CURRENTS」という小冊子には、寄港地で体験できるプログラムが細かく紹介され、それを見ながらまだ見ぬ土地へ思いを馳せる時間もクルーズの醍醐味です。今回は韓国の済州島と釜山に寄港し、それぞれのプログラムに参加しました。韓国は日本からも手軽な観光地として人気ですが、ゆっくりと港に迫る瞬間は、空港から訪れるのとはまたひと味違ったダイナミズムを感じます。さらに、現地のツアーでは歴史や文化に触れつつも、ローカルガイドによるリアルな暮らしぶりをうかがうことができるのも魅力です。どうぞ、お楽しみに!

オーシャニアクルーズ

セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カードが
ご利用いただけます。
https://jp.oceaniacruises.com

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