暮らしを彩るアートのような床材
Oshima Pros_
暮らしを彩るアートのような床材
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毎日の生活で何気なく触れている床は、素材を変えれば大きなアートとして捉えることもできます。空間の演出に欠かせない要素として世界のアーティスティックな床材に目をつけたのが「オーシマプロス」。日本ではまだ知られていないようなインポートのカーペットを中心に展開しています。そのセレクトは、自分たちが素敵だと感じたデザインや環境に配慮されたブランドのアイテムが中心です。株式会社オーシマプロス代表取締役の大島 亜季子さんに、ビジネスに対する思いや世界のトレンド、暮らしへの取り入れ方などを伺いました。

キラキラしたおもちゃのように思えた

東京・目黒の静かな一角にある株式会社オーシマプロスのショールーム。アートのように床材が飾られ、まるでギャラリーのような雰囲気です。品質やデザイン性の高い欧米の床材を日本に紹介するため、1987年に現在の代表取締役・大島亜季子さんの両親が立ち上げました。

「父と母が起業したのは私が小学生の頃です。父はもともと造船業界で働いていて、船の中で海外のカーペットを目にし、日本で紹介したいと思ったのがきっかけです。子供の頃の私は会社によく遊びにいって、サンプルやカタログを眺めては行ったことのない海外を想像したり、クオリティの美しさに感動したりしていました。 キラキラしたおもちゃのような感覚で、カーペットのサンプルを見ていましたね」と、大島さんは子供の頃のことを振り返ります。

大島さんは大学を卒業後、アメリカのカーペットメーカーが大阪で営業所を開設するのをサポートした後、オーシマプロスの東京事務所を開設。8年前に代表取締役を引き継ぎました。

床材には暮らしを変える力がある

欧米のカーペットを中心に、14ものブランドを揃えているオーシマプロス。大島さんにとって、床材のいちばんの魅力は何でしょう?

「素晴らしい素材や美しいデザインなど、私たちの暮らしの時間の質を変える力があると考えます。床材というのは部屋の中でも目にする範囲が多いですし、常に足で触れている“体感する素材”だからです。美しくて快適な床材のうえにいると、その人の状態やそこで過ごすコミュニティーの在り方まで変わってくるのではないでしょうか」。
実際、ある日本企業のオフィスの共有スペースをグラフィカルなピンクのカーペットに変えたところ、社内の雰囲気がグッと明るくなったといいます。また、ある漬物専門店がグレーのシックな床材を取り入れたら、お店をモダンな雰囲気にイメージチェンジすることにも成功したそうです。職場や店舗への活用も効果的で、自宅のワークスペースなどに取り入れるのも良さそうです。

ときめきとサステナビリティを重視

カーペットを中心にラインナップを揃えるオーシマプロス。カーペットといっても、糸の太さや密度、素材、織り方、染め方、色、柄、厚みなどたくさんの種類があるようです。どのような点を重視して選んでいるのか伺うと「自分たちが実際に触れて、ときめいた床材のみをご紹介しています」と、大島さん。「わー、きれい!可愛い!』とか、「ずっとこのカーペットは触っていたい』など、自分たちの感覚を大切にして厳選しているといいます。 また、オーシマプロスでは環境に配慮された床材を取り扱うことにも力を入れています。

「例えば、弊社で扱っているデンマークのEGE社のカーペットは、使用済みの漁網をリサイクルし、裏地にはペットボトルのリサイクル材を100%使っています。さらに、カーペットを製造する際に出る熱を、民家の床暖房として利用しています。また、イギリスのJacaranda Carpets & Rugs社のカーペットはテンセルという植物から作られたもので、周囲の自然環境に配慮して調達されているか、商品の生産過程で児童労働など人権侵害をしていないか、厳しく管理されています」。

サステナビリティへの関心が高まるなか、床材もここまで人や環境に配慮したものづくりに力を入れていることは発見でした。さらに、Jacaranda Carpets & Rugs社のカーペットは、ぎっしりと目が詰まった密度の高い仕上がりで、ずっとなでていたいような最高の触り心地。いろいろな感触のカーペットを触らせて頂きながらメーカーのこだわりを伺っていると、いままで床材をそれほど気にしていなかったことがとてももったいないように感じてきます。

自然の力を空間に取り込む

ショールームを拝見していて印象的だったのが、環境や自然への想いをデザインのインスピレーションにしたカーペットたち。例えばEGE社の「REFORM TRANSITION」というシリーズは、種が実となって朽ちるまでといった自然の移り変わりを表現したもの。「REFORM A NEW WAVE」という製品も、大海原のうえを歩いているような錯覚を覚える不思議なデザインで、家にいながら自然の力を感じさせてくれそうです。また、アメリカのBENTLEY Mills 社も環境意識が非常に高いブランドで、木の枝をモチーフにしたカーペットも見ていると心が癒されます。立派な装丁のカタログひとつをとってもまるでアートブックのように写真やレイアウトが美しく、北欧や欧米の豊かなリビングライフを垣間見た思いがします。

アートのように床材を楽しんでほしい

デザインを見ても、素材を触れてみても、ワクワクする感動に満ちているオーシマプロスの床材たち。私たちの暮らしにはどのように取り入れるのがおすすめでしょうか?

「広いワンルームなどシンプルなスペースでも、カーペットを敷いてゾーニングするだけで空間に変化をつけて雰囲気を変えることができます。ファッションやアートを楽しむように、毎日の生活での楽しみのひとつとしてぜひ床材で遊んでほしいですね。また、人が集まるスペースには、大胆なパターンのデザインを取り入れて印象的にするのもまだ日本では珍しい手法かも知れません。一方で、寝室など自分がリラックスするための空間にはリッチな肌触りの毛足が長いパイルなどを選んでいただくと、生活にリズムが生まれます。小さい部屋から始めてみたり、大きい部屋のラグとして取り入れてみたり、壁を飾るタペストリーやベッドのヘッドボードにしてみるなど、アイデア次第でオフィスや自宅をもっとクリエイティブに楽しむことができると思います」。

日本の住宅事情ではつい家具や雑貨にばかり目が行きがちですが、フローリング以外にもこんなに素敵な世界があることを初めて知りました。床材のトレンドを知ることで、インテリアを楽しむ新しい視点が生まれるかもしれません。自宅で過ごす時間が見直されているいま、ぜひいろんなアイデアを膨らませるのにおすすめの場所です。

Oshima Pros_

〒東京都目黒区下目黒2-16-11 1F
Tel:03-5759-5301
営業時間:10:00〜18:00 (土・日・祝休)
※ショールームは事前予約制と なっております。

ご見学の際は、お電話または問い合わせフォーム
よりお気軽にお問い合わせください。
https://oshima-pros.co.jp/

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