ボードゲームに没頭するリゾート
BOARD GAME RESORT GAW
ボードゲームに没頭するリゾート
BOARD GAME RESORT GAW

八ヶ岳の大自然に佇む「BOARD GAME RESORT GAW」は、ゲームを通じて目の前の人とのコミュニケーションを深めることを目的とした施設。家族や仲間とのレジャーとしてはもちろん、チームビルディングなどを目的とした企業研修にボードゲームを活用している点がユニークです。ボードゲームの魅力と“効能”について、ゲームマスター・あだちちひろさんと共同発起人の樋口 太陽さんにお話をうかがいました。

ゲームに没頭できる専用施設

BOARD GAME RESORT GAW(以下、GAW)は長野県の八ヶ岳と諏訪湖の間に位置する、原村という場所にあります。避暑地や観光地としても人気で、澄んだ空気と大自然に囲まれた景色は都会からのエスケープにぴったりです。森の中に現れるマットブラックの建物は、アプローチの美しい植栽が印象的。シックでモダンな外観は、「ゲーム」や「リゾート」というポップな言葉とは裏腹にストイックな印象も感じます。そして室内に入ると一転、天然の素材を基調とした優しい空間にカラフルなゲームのパッケージが壁一面を埋め尽くしています。大自然のなか、ボードゲームに没頭するためだけに作られた施設というだけあって、独特の空気感に来場者のムードも盛り上がるはず。およそ1000種類のボードゲームはコレクションの一部というから驚きです。

オーダーメードのコミュニケーション

GAWは一日一組限定の完全予約制で、最小6名〜最大30名が利用できます。利用時間は5時間(ランチタイム・チルタイム含む。宿泊はできません)。ゲストにあわせて専用のメニューが組まれます。そのポテンシャルを最大限に引き出しているのが、予約後にゲームマスター・あだちちひろさんと行われるオンラインミーティング。参加するメンバーの役職や年齢、男女比などの属性だけでなく、「なかなか会えない社員同士のコミュニケーションを深めたい」などの目的やリクエストを伝えます。あだちさんが数あるボードゲームから相応しいタイトルを厳選し、オーダーメードの滞在プログラムをコーディネートします。当日はゲームマスターのあだちさんがルール説明や司会進行などのナビゲーションを務め、ゲストは基本的にボードゲームで遊ぶだけ。しかし、よく知る同僚の意外な一面を知ったり、距離を感じていた人に親近感を抱いていたり、いつの間にか和やかな空気のなかで気分が高揚していることに気づきます。

ゲームがホームシックを救ってくれた

このユニークな施設が誕生したきっかけについて、GAW代表でもある、あだちさんにお話をうかがいました。

「こどもの頃から『ドンジャラ』や『人生ゲーム』が大好きで、兄弟や従兄弟、友人とよく遊んでいました。学生時代に留学をしたのですが、言葉の問題やコミュニケーションの課題でホームシックになってしまって、そんなときにホストファミリーが『Clue(クルー)』というボードゲームを出してくれたのです。イラストや小道具もかわいくて、ゲームを通してすっかり仲良くなれたことが強く印象に残っています。その出来事があって以来、ボードゲームにはただ楽しいだけではなく、コミュニケーションにおける課題解決やルールを理解し、活用する力など、たくさんの学びが潜んでいることに気づきました。それで、コロナ前まではゲームマスターとして企業へ出向いて研修などのシーンでボードゲームを使ったプログラムを提供していたのですが、原村へ移住したことをきっかけに拠点を作ることになったのです」

すべてはコミュニケーションのために

ゲームを通したコミュニケーションの効果を最大化するために、一日のスケジュールは綿密に設計されています。まずエントランスをくぐると、受付でスマホやタブレットなどのデジタルガジェットを預けます。ゲームに没頭するため、滞在中は原則としてスマホやPCを触ることは禁止という徹底ぶり。アイスブレイクのゲームでウォーミングアップしたらひと休憩。オリジナルのサンドウィッチが入った「GAWバスケット」でランチタイムを満喫します。午後からはいよいよ本格的なゲームのスタート。プレイするゲームは事前ミーティングでのヒアリングからあだちさんが選んだもので、ボリュームや内容は千差万別。夕方にゲームが終わり、お互いの感想をシェアする「チルタイム」では外で焚き火を囲んでビールを片手に一日を振り返ります。まさに、ゲームを通して学びや気付きを得るためだけにすべてが用意された場所というわけです。

どんなゲームも学びに変える

では、実際にボードゲームを体験することで、私たちの人生にどんなよいことがあるのでしょうか。その“効果効能”をまとめたのが9枚の「9ベネフィットカード」。「手持ちのカードでたたかう」や「たくさん負けられる」など、仕事や現実の社会においても役立つ内容で、ハッとさせられる言葉が詰まっています。ゲームを始める前に読んで気になる効果を意識したり、プレイ後にはカードをヒントに参加者同士で振り返りを行ったり、さまざまな気づきを与えてくれるガイドのような存在です。人によってゲームから受け取る学びが違うことも多く、相手の意外な一面がうかがえることもあるようです。全てのカードの内容はこちら。ぜひどんな言葉が気になるか見てみてください。

究極の目的は「仲良くなる」

あだちさんの夫でもある共同発起人の樋口 太陽(ひぐち たいよう)さんも、彼女と出会って改めてゲームの奥深い魅力に気付かされたひとり。

「ちひろは『すごろくや』というボードゲーム専門店でイベント担当をやっていたのです。そのイベントでのちひろとの出会いは、のちに妻となる人物との出会いでもあり、深淵なるボードゲームの世界との出会いでもありました。その魅力を最大限に伝えたくてこの施設を作ることにしたのですが、この場所を作ること自体が壮大なゲームのような経験でした(笑)。建築やクリエイティブにもたくさんの人に関わっていただき、『Get Along With(仲良くなる)』というネーミングコンセプトに行き着いたのです。ボードゲームはただ楽しいだけでなく、相手の意外な一面や自分を内省するツールとして有効な部分も多い。ただ、そのためには集中できる環境作りや、非日常感の演出も必要です。BOARD GAME RESORT GAWはボードゲームを通して人と仲良くなり、学びや気づきを得るための最高の舞台だと思います」

ゲームで知る意外な一面

実際にあだちさんの進行でゲームを体験してみると、まるで映画が始まったようにゲームの世界に入り込む感覚が印象的です。ゲームが進むと既知の仲間の意外なほど慎重な一面に気付いたり、他の人の大胆で負けず嫌いな部分を知ったり、普段の会話や仕事ではお互いに知ることのできなかった“本当の姿”が如実に現れました。スマホを触ることなくゲームに没頭したのなんていつ以来でしょうか。あっという間に時間が過ぎる爽快感と、ゲームで得た気づきが現実世界とリンクしている実感を伝えると、あだちさんは「仕事や勉強だけでなく、たまにはみんなでボードゲームをする時間を確保したほうがよいかもしれません」と語ります。BOARD GAME RESORT GAWは基本的には大人向けの施設ですが、現在は教育現場で使えるゲームの開発や、こどもたちをゲームマスターとして育てる取り組みなども行っており、ボードゲームを通じたコミュニケーションと学びの普及に努めています。ゲームなんて……と思っている方は、ぜひ旅行や研修にBOARD GAME RESORT GAWでの非日常を取り入れてみてください。きっと想像以上に有意義でおもしろい一日になると思います。

BOARD GAME RESORT GAW

〒391-0115 長野県諏訪郡原村原山17217-596

セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カードが
ご利用いただけます。
https://bgr-gaw.com

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