天然青森ヒバと暮らす
Cul de Sac-JAPON
カルデサック ジャポン
天然青森ヒバと暮らす
Cul de Sac-JAPON
カルデサック ジャポン

丈夫で水に強く、抗菌、消臭、防虫などの効果があるとされる青森ヒバは、古くから人々の暮らしと健康に根づいてきました。「Cul de Sac-JAPON(カルデサック ジャポン)」は、青森ヒバのある暮らしを提案するプロダクトブランド。天然青森ヒバの魅力に出会いに、中目黒にあるお店を訪ねました。

袋小路にひっそり佇む

中目黒駅から徒歩10分ほど、賑やかな商店街の脇道にある袋小路に佇む「Cul de Sac-JAPON」。どこか知らない国の知らない街角で偶然見つけたような不思議な雰囲気が漂います。Cul de Sacとはフランス語で袋小路のことで、「この立地が気に入って、そのままブランド名にしてしまいました。おかげで新しい店舗のための物件を探そうとすると、袋小路の物件ばかり探してしまいます(笑)」と話すのは、ブランドの代表でデザイナーの村口 実姉子(むらぐち みねこ)さん。

青森ヒバと育ってきた

「Cul de Sac」は、もともと村口さんが立ち上げたアパレルブランドの名前です。実家が営む青森ヒバ専門の製材業をルーツに、青森ヒバを使ったプロダクトブランド「Cul de Sac-JAPON」へと転換したのが2015年のこと。兼ねてからお父さんから青森ヒバを使った製品づくりの相談を受けていたという村口さん。中途半端に口出ししてはいけないと思いつつも、私ならこうするなと考えているうちにだんだん自分でやってみたくなってきたと言います。「私の実家は総ヒバ造りですし、お父さんといえばヒバの匂いというくらい小さい頃から暮らしの中に当たり前にヒバがありました。東京に来て青森ヒバを知らない人が多いことにすごく驚きましたね。でも、だからこそ可能性を感じましたし、魅力を伝えていく必要があると思ったんです」

神社仏閣の建築材料にも

青森ヒバは日本固有の樹種で、木曽ヒノキ、秋田スギとともに日本三大美林に数えられる針葉樹。北国の厳しい寒さに耐えながらじっくりと成長するため、緻密で美しい年輪が特徴です。水に強く腐りにくいことから、神社仏閣などの建築材料としても珍重されてきました。近年、これらの特性は「ヒノキチオール」という成分の働きによるものであることが分かってきました。ヒノキチオールという名称のためヒノキに多く含まれる成分だと思われがちですが、実はヒノキチオールを抽出できる原料のほとんどは青森ヒバだと聞いて驚きました。

森林にいるような深い安らぎ

青森ヒバの魅力を語るうえで欠かすことができないのが「香り」です。お店の扉を開けた瞬間に森林の中にいるような清々しい香りに包まれ、時間を重ねるごとに深いリラックスを感じます。実はこの香り自体に殺菌作用があるということも分かってきました。森林浴をしているような清涼感のある香りには、リフレッシュ効果だけでなく、抗菌や防虫、消臭・脱臭にも役立つそうで、有効成分の多い赤身と呼ばれる部分のヒバチップやヒバブロックなど、ヒバの香りを存分に楽しむためのプロダクトも充実しています。青森ヒバ蒸留水と、手持ちのお気に入りのアロマを合わせればオリジナルのルームスプレーを作ることもできるとのことで、使い方や楽しみが広がります。

真面目にふざける

店内には、消臭スプレー、入浴剤、石鹸といった日用品から、ペット用のアイテムやキッチン用品、オブジェまでさまざまな商品が並んでいます。ブランドのコンセプトは「真面目にふざける」。「青森ヒバの効果を生かしつつ、大切なのは作っている自分たち自身が楽しいこと」と村口さん。必需品とデザインのバランスを保ちながら、一癖あるユニークなプロダクトを生み出しています。最近では青森ヒバの精油を練り込んだオリジナルファブリック「Filhiba(フィリバ)」を開発し、バスタオルやインナーウェアといったアパレルも登場しています。ちなみにタオルのやさしい色合いはヒバの葉や幹を使った染料で着色されたもの。肌にも環境にも優しいアイテムです。

贅沢な選択

成木になるまでに時間のかかる青森ヒバは、厳しい管理のもとで計画的に育てられ伐採されています。Cul de Sac-JAPONではこの貴重な原材料を無駄にしないようにと、糸状やパウダー状にして丸太一本を使いきります。「サステナブルやアップサイクルという視点はもちろん大切ですが、押し付けるのではなく、『心地よさ』と『快適』が自然に結びつく感じがいいと思っています」と村口さん。同じ日本人に知ってもらいたいと思い立ち上げたブランドでしたが、こうした考え方、機能性、デザイン性の高さから、アジアや欧米からも注目が集まっています。

取材時に購入したルームスプレーを自宅で使ってみましたが、清々しい香りが満ちて森林浴をしているような気分になります。鼻が慣れてしまうのか、香りはスッと落ち着き、いつしか気分はリラックス。自宅で飼っている愛犬もヒバの香りを気に入ってくれたようで、安心してリフレッシュすることができました。なかなか自然を感じることのできない都会での生活において、日本固有の豊かな恵み感じる暮らし。これは、想像以上に贅沢な選択かもしれません。

Cul de Sac-JAPON

〒153-0051東京都目黒区上目黒2-24-13
営業時間:
平日 11:00~18:00
土日祝 12:00~18:00
定休日:水曜日

セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カードが
ご利用いただけます。
https://culdesac.jp

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