ファッションにおいて靴は重要なアイテムです。汚れた靴で人と会うのはなんとも心もとないもの。ビジネスシーンがカジュアル化し、日頃の手入れが大事になってくるのがスニーカーです。スニーカーカルチャーへの愛情から誕生した「JASON MARKK(ジェイソンマーク)」は、シューケアアイテムの販売やシューケアサービスを展開。大切な靴を綺麗に手入れするひとときは、心もスッキリ整えてくれます。
1990年代、日本ではナイキを中心としたスニーカーブームが巻き起こり、加熱したブームは社会現象にまで発展しました。現在ほど二次流通の市場が成熟していなかったこともあり、希少なモデルはファッションの枠を超えた“靴マニア”を生み出します。その後、レッドウィングなどのブーツや、クラークスのクレープソールなど、時代を象徴する靴が足下を飾り、スニーカーブームは落ち着きを取り戻しました。そして2010年以降、スニーカーブームが再発。これは日本に限ったことではなく、世界的にストリートファッションのリバイバルがトレンドとなり、現在のスニーカーカルチャーへと繋がります。
ルイ・ヴィトンのデザイナーにヴァージル・アブロー、クリスチャン・ディオールにはキム・ジョーンズなど、ハイブランドにストリートの文脈を取り込むことで新しいトレンドが形成されていきます。スニーカーブランドともさまざまなコラボレーションが発表され、二次流通市場では希少性とストーリー性から天文学的な金額でレアシューズが取引されるようになりました。アーティストやセレブリティがこぞって希少なスニーカーをコレクションし、SNSを通じて発信することでさらに人気は高まり、スニーカーというツールにいままでとは違うプレミア価値を与えたたといえます。
世界中のスニーカーショップやセレクトショップで取り扱われているプレミアムシューケアブランド「Jason Markk」を立ち上げたJason Markk Angsuvarn(ジェイソン・マーク・アンガス)も、そんなスニーカーラバーのひとりでした。お気に入りの一足を安心してクリーニングしたいと、2007年に「Premium Shoe Cleaner」を発表しました。希少なスニーカーを飾るだけでなく、実際に履くことで楽しみたい。でも、汚れてしまうのは避けたいし、綺麗に保管することで価値を高めることもできる。そんなスニーカー好きのニーズにフィットし、全世界で5000店に取り扱われるまでに成長していきます。
スニーカーケアの文化を促進することを使命とするJason Markk。この15年の間に外で汚れを手軽に落とせる「クイックワイプス」、デリケートな起毛素材をケアする「スウェードクリーニングキット」、高品質な防水スプレー「リペルスプレイ」、手軽にクリーニングできる「RTU フォーム」などのプロダクトをラインナップしています。ベースとなるクリーナーは100%天然由来の成分でできているため生分解性が高く、靴を傷めずに様々な素材のクリーニングを行うことができます。スニーカーは汚れたら捨ててしまうのではなく、こまめにケアすることで長く履くことができるファッションアイテムになったのです。
2014年には、世界で初めて「スニーカー専用のクリーニングサービス」を提供するフラッグシップストアをロサンゼルスにオープンしました。2018年にはロンドンのカーナビーストリートにも2店舗目をオープン。Jason Markkでは、さまざまな要望に応える「スニーカーケアテクニシャン(SCT) が存在し、これまでに100,000足を超えるスニーカーをクリーニングしてきたといいます。2022年1月、3店舗目のフラッグシップストアが東京・神宮前にオープンしました。ジェイソンマーク東京の山口 隆行(やまぐち たかゆき)さんにお話を伺いました。
「スニーカーの聖地ともいえる原宿に店舗を出すことは、私たちの念願でもありました。SNSを通じてクリーニングのビフォーアフターをご覧になり、興味を持っていただいたお客様などがいらしてます。元々スニーカーが好きでJason Markkをすでにご使用いただていた方や、プロによるシューケアメニューを試したいというお客様から熱心な相談を受けることも多いですね。これまで“スニーカーを洗う”という発想がなかったお客様にも、クリーニング後のクオリティにご満足いただいています。スニーカーが綺麗になることを喜んで頂き、大切に長く履いて頂けるのは、私たちにとって一番うれしいことですね」
ジェイソンマーク東京では、スニーカーケアに関するさまざまな相談に乗ってくれます。手軽な防水処理から抗菌のフレグランススプレーの塗布、インソールの相談や徹底的なリフレッシュまで、そのメニューは実に多彩です。さまざまなオプションと組み合わせることで、細かなニーズにも対応しているので「まずはご相談ください」と、山口さん。実際にスタンダードクリーニングパッケージの「PURP SPECIAL(パープスペシャル)」を見せてもらいました。 「スニーカー自体の汚れの程度や、お客様が特にどのあたりをクリーニングしたいかヒアリングさせていただき、リクエストにこたえる形でクリーニングのメニューをご提案していきます。見た目だけ綺麗にすることもできますし、しばらく保管する場合などはスニーカー内側やインソールのクリーニング、抗菌処理なども人気です。」
山口さんにお話を伺っている際に、一足の子供用スニーカーが飾ってあるのが気になりました。お客様のものか尋ねると「自分の子供が履いていた靴です」とのこと。「もう大きくなり履けなくなってしまいましたが、姉妹二人で計4年ぐらい履いてくれたんです。さすがにソールは薄くなりましたが、子供が履きつぶしたにしては綺麗ですよね。記念に飾りたいと思って、クリーニングしたんです」と話す表情は、優しげなお父さんそのもの。
自分で靴を洗ってみると、クリーナーをブラシでこすって拭き取るだけでアウトソールが綺麗になりました。汚れてくるとつい愛着が湧かなくなってしまうスニーカーでしたが、綺麗になると実に気持ちが良いものです。しかも、思いのほか手軽で簡単。これなら出掛ける前や帰ったあとに、サッとキレイに汚れを拭き取ることができそうです。ありそうでなかったお洒落で手軽なシューケアキットは、ギフトにもぴったり。「靴以外のケアやホームクリーニングもラインナップを増やしていく予定」とのことなので、今後の展開がますます楽しみです。
住所:〒150-0001東京都渋谷区神宮前4丁目32-7
Tel. 03-6455-5012
営業時間:平日 13:00-18:00 / 土・日・祝日 12:00-18:00
定休日:火曜
セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カードがご利用いただけます。
https://jasonmarkk.co.jp