旅する人のスーツケース
moln
モルン
旅する人のスーツケース
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モルン

「moln(モルン)」は、機能的でありながらまるで職人が手がけたような味わいのあるフォルムが特徴のトラベルブランド。アーシーなカラーリングやファッションに馴染むデザインが、旅や仕事を自分らしいスタイルで楽しむ現代人の感覚にフィットします。スーツケースのデザインを手がけたプロダクトデザイナーの柴田 文江(しばた ふみえ)さんに、ものづくりの背景にあるストーリーやデザインの細部に込めた想いをうかがいました。

自分らしいスーツケースを提供したい

細部までこだわった美しい色合いのスーツケースを展開する、日本発のトラベルブランド「moln」。「機能性が重視されがちなスーツケースをもっとおしゃれに楽しめないか。顧客が自分のスタイルに合わせて選べるように、デザインの選択肢を増やしたい」という想いから、2022年に誕生しました。

「ブランドのコンセプトに強く共感しました。一人ひとりのスタイルに合うスーツケースを作りたいという想いは、私が日頃考えていることと近かったのです。スーツケースは世の中にあふれるほどたくさんあるのに、なぜか同じようなデザインやカラーしかない。普段、ファッションでバッグをコーディネートするように、スーツケースも自分の好みやスタイルに合わせて選ぶ。そんな新たな価値をデザインという機能で提供したいと思いました」と柴田さんは話します。

“旅行ではなく、旅をする人”に向けて

ブランド名の「moln」はスウェーデン語で「雲」を意味する言葉です。国境も言語も気にせずただよう雲は、理想の旅のひとつのかたちではないか。そして、美しい音の響きと日本人に読めそうで読めないところも記憶に残るのではないかと思い、名付けたそうです。「曇りがちのヨーロッパで、石畳の小径を旅するような風情があるスーツケースをデザインしたいと考えていたので、ブランド名はまさにぴったりだと思いました」と、柴田さん。確かにmolnのデザインには、旅をイメージする際に思い描く風情や旅情といった気持ちを投影できる、どこか懐かしさがあるのです。
「ある種の旅への憧憬というか、少しクラシカルな旅行鞄の持つ風情。あるいは、ホテルでカードキーではなくずっしりとした金属の鍵を受け取ったときのスペシャル感……そのようなものがイメージソースです。旅行ではなく旅をする。そのような人が持つとしっくりくるスーツケースにしたいと思いました」

自然の景色と馴染むカラーリング

「旅をしたときに、素敵な風景とスーツケースを引いた自分の姿が合わないなって思うことがあって。旅のシーンにおいては地球上の要素として人も物も風景の一部なので、自然の景色と馴染むようなスーツケースをデザインしたいと思いました」と、柴田さん。この願いが形となったのが、molnならではのカラーリングです。炭や岩など、地球が生み出す色からインスピレーションを受けたラインアップは全部で5色。特に人気なのは、おおらかな大地の赤土から着想を得たテラコッタだそう。温もりのある色あいは、旅の風景に相応しいナチュラルな美しさを感じさせます。

バッグのように愛着を感じてほしい

molnのスーツケースは、金具がオリジナルカラーに統一されているのも大きな特徴です。
「テラコッタカラーのスーツケースの持ち手を引っ張ってキャリーバーが金属感剥き出しのシルバーだと、旅から現実の世界に引き戻される気がするんです。“旅情を感じさせるスーツケースをデザインする”という一貫性のためにも、ここは妥協したくありませんでした」

柴田さんの言葉を聞いていると、スーツケースがそこまでデザインにこだわっていいものであったことに気付かされます。

「おそらく、バッグのハンドルが浮いた色だと違和感を持つ人も多いと思うのですが、『スーツケースはこんなもの』と諦められてしまう。でも、デザインのせいで旅の気分が盛り下がることもあると思うんですよね。好きなものとか大切なものに対して、私たちは気付かないうちにどんどん“解像度”が上がっている。そうすると、ほかの人から見たらどうでもいいけれど自分では譲れないってポイントというのができてくる。そういうポイントがモノに愛着を持って大切に長く付き合うことにつながると思うので、私はスーツケースにおいてもそれを大切にしたいですね。なので、機能を優先してインダストリアルな造形にするのとは違うアプローチをしたいと考えました。手に馴染んだ革のバッグのように、多少汚れていくけれどそれが自分の味となり愛着となる。そんな想いでデザインしました。お気に入りのハンドバッグのように、スーツケースにも愛着を感じていただけたらとてもうれしいです」

細部の使い勝手にもこだわって

molnのスーツケースは、もちろん機能性も重視しています。キャスターは旅慣れた人に絶大な人気のあるメーカー、HINOMOTOのものを使用。ホテルや空港のカーペット、ヨーロッパの石畳の道でも滑らかに運ぶことができ、静音性にも優れています。また、サイズのバリエーションはSmall、Largeモデルのほか、パソコンを簡単に出し入れできるPCポケットが付属したSmall+モデルもあります。空港の荷物チェックのときにも便利など、ビジネスパーソンからも好評だそうです。

「たとえ仕事の出張でも、空き時間に異国の空気を楽しみながら自分と向き合う。一泊延ばして行きたかった場所に足を運んでみる……このような自分の意思に基づいた時間は、紛れもなく旅だと思います。私は仕事でミラノなどヨーロッパに行くことがよくありますが、合間にこのスーツケースと共に旅を楽しんでいますよ!」と、柴田さん。

東京・南青山には、ショールーム機能を備えたフラッグシップストア「moln 南青山」がオープン。スーツケースを手に取って実際に使い心地を試すことができますし、自然をイメージした心地よい空間で旅に向けたパワーチャージもできそうです。molnのスーツケースをお供に、人生という旅の時間を満喫してみるのはいかがでしょう。

moln 南青山

〒107-0062 東京都港区南青山6-6-20
Tel. 03-6450-6470
営業時間:11:00~19:00
定休日:火曜日

セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カードが
ご利用いただけます。
https://moln.com/

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